書籍要約

<インターネット>の次に来るもの 未来を決める12の法則【書籍要約】

<インターネット>の次に来るもの 未来を決める12の法則

 

この本は答えを教えてくれるものではない。しかし、考えるためのきっかけを与えてくれる。だから、答えだけを知りたい人は読まない方が良い。
『インターネットの次に来るもの』では、今後のテクノロジーの進化がどのような方向に進むのかについて説明している。著者は技術の進化には方向性があり、その大枠から外れることはないと述べており、その方向性について12のキーワードを提示している。そのキーワードは、BECOMING, CONGNIFYING, FLOWING, SCREENING, ACCESSING, SHARING, FILTERING, REMIXING, INTERACTING, TRACKING, QUESTIONING, BEGININGである。

1. BECOMING

「どんなものも例外なく、そのままの形を維持するためには、付加的なエネルギーや秩序が必要だということだ。」「存在するということは主にメンテナンスをするということ」と著者は述べている。この上記の文が意味することは、万物は常に変化しているということ、そして、存在し続けるためには変化する必要性があることである。
時間軸を過去・現在・未来という3点で考えると、未来から見ると現在は過去であり、過去から見ると現在は未来である。現在において、インターネットはなくてはならない存在になっている。そのため、多くの人はインターネットがなかった時代に戻理、インターネットの分野に投資したり、事業を始めたりすればよかったと思うだろう。
しかし、今がまさにその戻るべき過去なのである。物事は常に変化し形を変え続ける。インターネットはまだ始まっていない。もっと進化する。だから、いま始めるのがベストなのである。

2. COGNIFYING
人工知能は共有物となり、この人工知能を既存のビジネスと掛け合わせたものが隆盛を極めるだろう。そのため、これから新しいビジネスを始めるならばオンラインの知能を加えることで良くなる事業をするべきである。
人工知能が共有物になるというのは、人工知能を保有する会社がその利用を安価で誰でも使える電気のように提供することを意味している。人工知能は数社によって保有され、それを他の会社が利用するという形になるだろう。
人工知能は利用者が増えることによってさらに精度が高くなる。だから、人工知能を使ったサービスが増え、サービスの利用者が増えることによって、人工知能の精度は高まるとともに人工知能の価値も高くなる。

3. FLOWING
インターネット上にコピーが溢れるようになる。これにより誰もがコピーを無料で手に入れられるようになる。そうなると企業はコピーできないものを売る必要性がある。では、コピーできないものとは何なのか。それは即時性、パーソナライズ、解釈、信頼性、アクセス可能性、実体化、支援者、発見可能性の8つの要素を持つものである。

4. SCREENING
映像を見る方法の進歩、映像提供者側の情報の繋がりの進歩が起きるだろうと述べられている。映像を見る方法の進歩のわかりやすれいはVRの登場である。また、映像提供者側の情報の繋がりの進歩の例としては、画面の中で全ての情報のネットワークが繋がっていて、欲しい情報に即座にアクセスできる状態になることが例として挙げられている。具体的には、ある本の一部の文章をマーキングした場合、それと似たような文章がある本を提示したり、その主張の歴史的背景を知れたりできる世界が来るだろうと述べられている。

5. ACCESSING
「所有することは昔ほど重要ではなくなっている。その一方でアクセスすることは、かつてないほど重要になってきている。」と著者は述べている。なぜなら、すぐに借りられるものであれば、所有することのほとんどの長所が得られ、短所はほとんどない。清掃したり、修理したり、収納したり、整理したり、保険をかけたり、アップグレードしたり、維持したりする手間はかからない。
所有からアクセスへの動きを加速させる5つのテクノロジーのトレンドが存在する。それは、非物質化、リアルタイムのオンデマンド、分散化、プラットフォームの相乗効果、クラウドである。

6. SHARING
「シェアリング・テクノロジーのゴールとは、個人の自律性と集団が生み出す力を同時に最大化することだ。」と著者は述べている。今後、ユーザーの力によってサービスは進化するだろう。だから、サービスの提供者はその方向性を決めることが大事である。
現代では、コンテンツをシェアしたりサンプリングしたりすることが新しいデフォルトになった。そして、コンテンツを作るのもユーザーであり、編集者が不要になった。著書の中ではWikipediaが例として挙げられている。情報が共有されると同時に常に最新の状態へとコンテンツをユーザーの力で変化させる時代になることが示唆されている。

7. FILTERING
どのような分野においても、世の中には無限の選択肢が存在している。そのため、優先順位づけをしてくれる仕組みが必要である。優先順位づけというのは、私たちの選択の補助をしてもらうことである。現在、私たちは、仲介者・キュレーター・ブランド・政府・文化的環境・友人・好みによって優先順位づけを行なっている。これらの要素と共に、新たな優先順位づけを行う新しい仕組みが今後の新しいビジネスを牽引すると著者は述べている。

8. REMIXING
新たな組み合わせを生み出すことによって新しい技術やサービスが生まれる。全ての新しいテクノロジーは既存のテクノロジーの組み合わせから生まれる。現代のテクノロジーは、かつての原始的なテクノロジーが再編成され、リミックスされたものである。だから、新しいジャンルが増えれば増えるほど、それらをリミックスして、より新しいものが生まれる可能性が高まる。
誰もが容易にリミックスをできるようにするツールやリミックスを行うためのデータを提供するサービスが求められるだろう

9. INTERACTING
人工物と人間の間のインタラクションが増えることにより、人間は人工物を物体として愛でるようになる。今後10年でインタラクションできるものは増え続ける。そして、その動きは以下の3つに牽引されていく。①より多くの感覚、②親密さが増す、③没入感が増すという3つの方向に進むだろう。これを実現するために最も有望な技術がVRである。

10. TRACKING
自分自身に関するすべての事象を追跡し、それをデータとして残すことができるようになる。具体的には、自分の遺伝子情報や人生に起きたすべての出来事が記録されるようになり、それを基にした新たなサービスが提供されるようになるだろう。

11. QUESTIONING
質問を生み出すことを助けるテクノロジーは、答えを生み出すテクノロジーよりも価値のあるものになる。質問を生み出すものは、人類が絶え間なく探検する新しい領域、新しい産業、新しいブランドや新しい可能性、新しい大陸を生み出す原動力である。

12. BEGINING
すべての地域、すべてのプロセス、すべての人々、すべての人工物、すべてのセンサー、すべての事実や概念をつなぎ合わせ、そこから想像もできなかった複雑さを持った巨大ネットワークを作った。この初期のネットから文明の協働型インターフェイスが誕生し、これまでのどんな発明をも凌駕する感覚と認知機能を持つ装置が生まれる。そして、このマシン、生命体とも呼ぶべきものが生活の隅々まで浸透し、人間のアイデンティティにとってなくてはならない存在になる。いまはその始まりである。

以上、12の法則が存在し、テクノロジーの進化、そして、サービスの進化はこの法則に従って進んでいくと筆者は考えている。

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